社会適応障害は早期発見が要|スルーアウェイストレス

治療のキーは認知

あくび

社会適応障害は不安障害に分類される精神疾患で、特定のストレス因子を発端として不安や憂うつ気分、絶望感などのさまざまな症状が現れてきます。不安な気持ちやイライラ、絶望感などが増してくると本人もコントロールが利かずに大量飲酒などの異常行動に走ってしまうこともあるので、周りの人が社会適応障害に気づいたら、医療機関を受診させ適切な治療へつなげてあげることが大切です。

社会適応障害に対して行われる治療は、主に3つあります。ひとつはストレス因子の排除、ひとつは薬物療法、もうひとつは認知行動療法です。
ストレス因子の排除というのは、社会適応障害の症状を引き起こすキーとなっているストレス因子を患者から遠ざけようというものです。社会適応障害の特徴はストレス因子から離れた状態であれば症状が緩和されるというものなので、意図的に遠ざけることはとても有効なのです。例えばストレス因子が会社にあるのであれば、しばらく休職させることで症状がだんだん回復していきます。ほかにも、恋人のDVが原因であれば法的措置を取って近づけさせないようにするなどの対策があり、主に患者へのカウンセリングを通して対策が練られていきます。ただし、ストレス因子が家族にある場合など、排除が困難、あるいは不可能である可能性もあります。

社会適応障害では症状を和らげるため、薬物療法も行われます。ただしこの場合の薬物療法は原因療法ではなく、あくまで症状を一時的に抑えこむための対症療法です。例えば、不安感や不眠が強いのであれば、不眠症に使用される薬が処方されます。また、うつ状態が強く気分の落ち込みが激しいのであれば、向精神薬や抗うつ薬が処方されます。これらの治療は、前述したとおりあくまで対症療法であり原因を取り除くものではありませんが、患者へかかる負荷をある程度取り除くことができるため、重要な治療です。特にストレス因子の排除が難しい状況であれば、薬物療法がかなりの助けになることもあります。

そして社会適応障害が治るためのキーとなるのが、患者の適応能力を高めるための認知行動療法です。認知行動療法とは、外部からストレスがあったときにどのように反応、対処しているのかを見極め、そのパターンへアプローチしていくものです。社会適応障害に限らず、精神疾患を患っている患者には認知の歪みが見られます。この認知の歪みを少しずつ矯正していくことで、物事に対する捉え方を直し、ストレスに対する耐性を高めていくのです。
その他、問題解決療法も適応能力を高めるために効果があります。ストレス因子となっている問題を排除するのではなく周りの人と協力して解決することで、不安の元となっている事柄を根本から取り除くわけです。
このようなさまざまな治療を組み合わせ、社会適応障害の症状を改善させていきます。